おじさんは、果たして、エモいか?
人間分類における、あの『おじさん』について、今日は面白い2つの本を見つけたので、それを紹介しつつ、考えてみたのであったのだ。
まず、その2つの本とは何かということになれけれど、それは、次の2つである。東京芸術大学の学生のRYO OGATAの絵日記『おじさん日記』と辛酸なめ子のエッセイ的小説『電車のおじさん』である。この2つの本で、『おじさん』という人間分類に、相当の鳥瞰図的なインパクトを与えてくれるので、『おじさん』の生態系の科学的(?)実証的な分類が可能になってくる面白い作品なのである。
『おじさん』は単純に感覚的にエモい存在としての地位が今の時代でもかなり高い感じがするのであるが、本当にそうなのであろうか?他の別の存在としての意義もあるのではないかという辺りに視点を持っている本なのであった。
まずは、その2つを紹介しておこう。
おじさん日記
空想絵日記
この絵日記系イラストはシュールでグロテスクというタッチであるように誰も思うが、一読・一見したら分かってしまう主人公竹田まさるというおじさんへの愛が溢れているのだ!
とにかく、コメントとイラストが面白過ぎる。エモさではなく、可愛くさえ見えてくるのだ。良く、観察をしている。

おじさん日記 (ShoPro Books)
「YAHOO!ニュース」をはじめネットニュースで注目を集めた、19歳の東京藝大生による創作絵日記、ついに書籍化!
通勤電車の窓に映った自分の顔は父親と同じだった……、 おじい、おばあばかりのプールはさながら三途の川……、 毎朝まっ黒のごみ袋を大量に出す隣家の青年……。
東京・田町のオフィス街で暮らす57歳、経理課課長「竹田まさる」、 彼の日々のできごとを1年にわたって記録。
平凡な会社員のシュールなエピソードを超絶リアルな筆致で描く、待望のイラストブック!



作者のRYO OGATA
電車のおじさん
妄想系プラトニック小説??
コラムニストで漫画家の辛酸なめ子の超妄想プラトニック恋愛小説って言うんでしょうか?『おじさん』への愛が止まらない。解き放て、妄想って、感じですね。

電車のおじさん
いつもこころに推しおじさんを
妄想恋愛なら、いつでもどこでもSPECIALなあなたに会えるーーーー。年の差だって、奥さんがいたって、ソーシャルディスタンスだって、どんな障壁も超えていける、それが進化形プラトニックラブ。
総武線の通勤ラッシュに揉まれながら、今日もお茶の水の文房具会社に出勤するOL・玉恵。そんなある日通勤電車内で、玉恵は、突然知らないおじさんの怒鳴られる。玉恵は、そのむかつくおじさんのことを毎日毎日思いだし、いつしか脳内にそのおじさんの幻影を飼い慣らしてしまう。
もう二度と会うことのない人だと思っていたおじさんを、たまたま街角で見かけた玉恵は、そっとあとをつけてみることに。そんなことを繰り返すうちに最悪な出会いを果たしたはずのおじさんが、気になる存在となり、玉恵の心を大きく占め始め・・・・。妄想界のCEO辛酸なめ子が、リアルな恋愛を凌駕する妄想恋愛小説を上梓。恋に仕事に頑張りすぎてる貴方へ贈る究極の癒やし小説です。
【編集担当からのおすすめ情報】
内容紹介
リアルな観察眼で定評のある辛酸なめ子さんの数々の爆笑エッセイ。その類い希なる観察眼を「妄想」に向けてみたら、さらに凄まじかった!ソーシャルディスタンス時代の恋愛にはプラトニックが一番!実は、リアルより楽しくて、官能的かもしれません!明日から、私も「「推しおじさん」を作って、勝手にあんなことやこんなことして、楽しんじゃおうかな。。。なんて思える妄想全開プラトニック小説です!
辛酸なめ子

この対談の中で、辛酸なめ子は次のように言っている。
女性でも男性でも、煩悩だったり、いろんな欲望から、なかなか逃れられません。心を乱される欲と付き合うのに、妄想は便利に使えます。でも妄想に頼ってばかりでは、何も解決しません。『電車のおじさん』は、欲を手放すことの難しさや、妄想から離れる大切さを描いています。私のなかでは、〝手放す〟をテーマにした小説です。
そして、『おじさん』については、こんなコメントもあった。
ちょうどよく枯れている男性は、強い煩悩から解放されていて、いいですよね。玉恵と出会うおじさんは御朱印集めしたり、趣味のこだわりを語ったり、微妙に煩悩から解放されていません。妄想恋愛の相手となる男性たちも、まだ若いだけに欲は盛んです。枯れている途中のおじさんたちの、いろんな迷走っぷりを描きながら、丸裸の愛せる存在になればいいなと思いました。
おじさんは、面白くて欲が残っていて可愛い愛せる人間系
そういうことで、おじさんはエモいのか?ということに関しては、それは人によって違いがあるが、一般的に言うと、枯れせん系で紳士的な粗野でないのおじさんは、これはそれなりの欲望と煩悩が残っているものの、面白くて可愛い愛せる人間系であったのだ。
そんな愛すべき存在に対して、この2つの本が、貴方に、きっと、笑いを届けてくれるでしょう。そして、何故か、気持ちが温かくなってくるのに違いありません。こんな時代だからこそ、『おじさん』をじっくりと観察してみませんか?
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