今年の年金の金額が減額されたことが発表された。去年のCPI(消費者物価指数)に連動しているので、やむを得ないという話である。どうにも、暗い話だよな。昭和の時代の人々は、日本のために、結構働いてきたのにな。これからも、将来的に、年金が増えていくなんてことがあるのかしらって、思うね。だって、60歳以上の年金取得者に対して、若い世代が圧倒的に少ないのだから。だから、今年の4月から、繰下げ制度の方が70歳から75歳に延ばされ貰える金額を急上昇させたし、逆に繰下げ制度の方は60歳から貰える金額を増やしたし。これって、多分、年金をもらえるこれからの人に、最終的トータルで年金受給額が減らすということなんじゃないかしらね?平均余命は医学の進歩でズンズン伸びていくってことだから、遅く貰った方がお得だよって国は言うんだけど、そんなもんは人によって違うからね。俺も私も100歳以上生きることが間違いないって思うのなら、75歳MAXからの年金受給で良いのかもしんないけど、それって、判らんでしょう?マジで。年金保険料を払ってきて、結果、保険料分のペイバックも出来ないんだったら、損だしな。マジで。
そんなこんなで、近頃は、このリタイアっていうか定年っていうのを、少しずつ考えるようになっているのよ。それでもって、結構、「定年」に関する本を読んだのだけど、色々考えさせられたね。
多くの定年関係本の最終主題にあるのは、将来会社を辞めたら、定年後の人生を輝かせようというスタンスの話が多いのである。定年後、トキメキ輝く人生をおくるために、若い時からお金のことや自分の趣味や生きがいを含めて定年準備をせよということなのである。そりゃあ、その方が良いだろうな。そもそも、前提として、定年になったら、色んな意味で不安に違いない。定年本のターゲットとして一番多いのが会社人であろうし、会社を辞めたら不安でしょう。だから、この本読んでねという流れになっているのね。
かなり、勉強になったね。若い時から定年を意識して、色んな準備をしなくてはならないんだ。特に今時の流れでは、健康・お金・孤独という問題が浮かび上がってくるであろう定年後に対抗するために、定年後でも働き続けなさいという辺りを落としどころにしているものが多いね。
マジっすか?それって、定年って、言わないんじゃないの?近頃の若い人のFIRE話と真逆の話だね。永久仕事士ですか?厳しいなぁ。だけど、そこまで、会社人生の途中から定年を意識した取組みをしなくてはならないんですかね?会社人生の若い時から定年を意識した生き方って、どうなのよ?なんか、現役会社人生活が面白くなさそうになってしまうと感じるのは俺だけでしょうか。仕事は、今でしょ!って、感じじゃないの、普通は。俺は、全く、定年を意識していなかったなぁ。どうも、定年本を読む限りは、俺は落ちこぼれなのでありましたね。参ったな。全然、定年準備をしていなかったもの。
そんなこんなで、あまたある真面目な定年ハウツー本様達からすれば、俺はかなりズボラな問題児であったのです。しかし、何故か、つい最近になって、題名からして、気になる本を見つけたのでした。
それが、『定年バカ』だったのです。定年、バカ?スゲー、題名じゃん。今まで読んできた定年本で結構精神的に痛めつけられた俺は、少しの期待を持って、本書を読んだのあります。
結論からいくと、俺にとっては、とっても、スッキリしました。やったね!って感じですかね。ストーンと堕ちたね。(何が落ちたんだよ!)
勢古浩爾が作者。『定年バカ』。今まで俺が読んできた「定年ハウツー本」的なものを一気に叩いてくれているのである。そして、この作者、文章を読んでいる限り、かなりの皮肉屋であるけれど、定年後の「なにもしないような生活」定年者にだって、光を当ててみろよと言ってくれている。実は、俺も、ハウツー本の作者が仰る立派な定年後生活でない人がかなり多いのではないかとも思うのだ。イイじゃんか!立派な趣味や立派なボランティア活動や立派な地域活動をしなくたって。孤独が好きな人だっているだろう。社会と接点を持たなくても良いと思っているオヤジだって、いるだろう。人は、各自、それぞれ、だろう。だから、勢古の話は面白い。
定年バカ (SB新書)
たかが定年ごときでジタバタするな!?
内容紹介
定年後に続く、20年、30年という人生を思うと、人はいろいろと考えてしまう。生きがいは? 健康は? 老後資金は? などなど。しかし、多彩な趣味や交友、地域活動などを通じて充実した定年後を送ろう、いや送るべきという「圧」が昨今やたらと強くなってはいないか? 無理して「地域デビュー」なんてしないほうが互いの幸せだったりもする。「なにもしない生活」だってアリなのではないか。
テレビを観て、図書館や公園に行って、「なにもしない」ように見える定年後人生だって、いいんじゃないの?自分にとって意味さえあれば、それでいいんじゃないの?定年、定年、と騒ぎ立てるな、と。自分で自分の好きなことをしているので、それで、良いんじゃないの。。
巡りあえたね。こういう本を待っていたのですよ。自分には、彼の意見の方が合っている。そのような定年後人生で、良いんじゃないか、とも、思う。俺は、俺だし。それ以外になれるわけでもないし。
続 定年バカ (SB新書)
人生100年時代のから騒ぎ。前作『定年バカ』が刊行されたのは二〇一七年末である。わたしの主張はたったひとつ、定年後は「自分の好きにすればよい」であった。それで内心、本気八分、うぬぼれ二分で、ほとんどの定年本の息の根は止まったな、と思っていた。だが当然、世の中はそんなに甘くはない。人生一〇〇年時代の登場である。バカみたいな増殖ぶりである。ついこの間まで「終活、終活」と騒いでいたのに寿命が二十年も延びたのである。
内容紹介
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