はじめに
前回の歩くことの幸せ(探求1)では、競歩と強歩の2つの局面から歩きの奥深さや精神的な効用を見てきました。
今回からは、歩くことと健康の関係について、色々な局面から考察していくことになります。
歩くことと健康編の第1回は、歩くために絶対必要不可欠である筋肉について、考えていきたいと思っています。
筋肉さん
筋肉さんを学ぶ、のです。
筋肉の意味を押さえることで、歩くことの重大な意味がずっしりと心に入ってくるはずなのです。
日頃、歩けば何か健康になるとだけ知っていて、ただ歩くのではなく、何故歩くことが健康に繋がるのかの医学的な因果関係を押さえておければ、歩くことの億劫さが無くなると思いませんか?
歩かないで、健康になれるのなら、その方が楽で良いですものね。でも、原始からの流れでも、歩かない人は寿命は短くなっていることは間違いなさそうだね。
筋肉って、何よ
筋肉の総論
体重の半分が筋肉だと言われています。さて、自分の体の中の筋肉はどういう構成になっているのでしょうか?
筋肉は大きく分けて、3種類に分かれます。
内臓を動かす平滑筋
心臓をポンプのように動かす心筋
関節を動かす骨格筋
この中で、自分の意思で動かすことが出来るのが、関節を動かす骨格筋だけになります。
そして、この骨格筋である筋肉は全身に約400個もあるといわれています。
また、筋肉の体重に占める割合は男が約半分、女が約1/3らしいです。
筋肉の捉え方
昔は、筋肉がどんな形をしているかで、形状の違いで、紡錘筋と呼んだりして区分けをしていましたが、今は、形状で筋肉を分類することはしていないようです。
トレーニング等で体の動かし方と連動させて筋肉を考える中で、形状による分類から筋肉の性質による分類に移行しています。
瞬発力と持久力などで、筋肉を大きく2種類に分類していますね。
瞬発力のある性質をもつ筋肉を速筋。
持久力のある性質をもつ筋肉を遅筋。
と、区分けをしています。
速筋の特徴
速筋は非常にすばやく収縮することが出来る瞬発力のある、太くて大きな筋肉で、疲れやすい特徴があります。
速筋は内部に糖質を含んでいるので、その糖質自体を分解して急な収縮する動作を起こさせるので、乳酸が溜まりやすく疲れやすく、筋肉痛の原因となります。
遅筋の特徴
反対に、遅筋は、ゆっくりと収縮する小さな筋肉です。
筋肉痛を起こしにくく、疲れにくい筋肉です。そして、少しの瞬発力もあります。
座る、立つ、歩くなどの日常動作は、この遅筋が中心となります。
より良く歩くために、遅筋を鍛えよう。
この筋肉の特性からすれば、歩くために鍛えるべきは、遅筋であるということは必然的になってきますね。
ですから、本格的に歩くを実践していくためには、この遅筋の割合の多い筋肉を中心に鍛えていくことが大事であるという結論になるのですね。そう、日常生活で使われることの多い筋肉を鍛えていくことが大事なのです。
次回以降は、この遅筋を意識したところの筋力トレーニングの実際をみていきたいなと考えております。
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