素晴らしき人物は海上自衛隊出身
会社を昨年辞めた尊敬できる上司と久しぶりに飲むことが出来た。
その方は海自出身だ。それも、海上自衛隊の固定翼P-3Cパイロットだ。そして、自衛隊を辞める時には、一佐で、部下が1000人以上いたという凄腕の隊長さんだったのだ。
その方は、第二の人生の今私がいる組織でも、極めて、男らしく、公正な人であった。
仕事の規定や法律や周辺知識は本当に深くまで知っていたし、勉強も常にしていた。
そして、正しいと思うことについては、上であろうが下であろうが、自分の信じるところを論じ、折れることはなかった。
それは、まことに持って、潔かった。
それは、男の矜持とも言えるし、男のあるべき姿勢であったと、今でも思う。
民間出身の我々の禄でもない芯のない男共と比べて、如何に、男たる度量のレベルの違ったことか。
こういう人物を育て上げたのが、自衛隊なのである。
その先輩上司と深酒をした。私は、彼がいなくなった後の全体を統括する者の如何に度量の狭いことやら、上しか見ない風見鶏を愚痴った。
先輩は静かに聞いてくれた。本当は、私が聞き役に回るべきなのに。
酒が進み、翌日、二日酔いになった。
しかし、気持ちの良い飲みであった。下らぬ今の組織の環境を笑い飛ばせる勇気をもらった様な気がする。
なので、俺は、午後、映画「空母いぶき」を観たのだった。
空母いぶき 映画
土曜日の雪の降りそうな午後に、「空母いぶき」を観るべくして、観た。
素晴らしき先輩の出身母体である海上自衛隊に関する漫画を映画化したものだ。
「かわぐちかいじ」のこの漫画は今も連載中で、私は、全て読んでいる。
なので、自衛官達の国と国民と部下を想う、その気骨ある男らしい姿勢を、映画としても、観たかったのだ。
先輩と飲んだことで。その気持ちが急に高まったのだ。
映画における秋津一佐と新浪二佐
この映画の重要な主人公は、この二人。
空母いぶきの艦長である秋津一佐。西島秀俊が演じた。航空自衛隊出身の艦長だ。佐々木蔵之介演ずる新浪二佐と防衛大学の同期である。
艦長である秋津は、国や軍を守るための強い意志を持った男。攻撃的であり、その発言は時として、リスキーでもある。そして、独身。
新浪は、同じ自衛官でありながら、秋津とは性格が大きく異なる。自分が乗る艦で誰も海で死なせたくないという発言が何度も出てくるように、仲間を大事にし自衛権の範囲内での戦いをしようとします。攻撃的とも言える秋津とは正反対。そして、家族持ち。
しかし、二人とも、その方向性は違えども、人を守るという信念は同じである。
新浪は懸命に艦長としての務めを果たそうとする秋津を信頼をし、秋津は部下を守りながら戦いに挑む新浪を信頼している。
二人の男の生き様が大変に絵になる。感動すら覚える。
秋津と新波との関係性が、この作品が持つ大きなテーマだ。
しかし、それ以外の自衛官達も見どころが、沢山です。
本当に、彼らの発言や行動をみていると、身につまされる思いがします。
守るべきもののために、命を懸ける人達の物語なのです。
泣ける。
かわぐちかいじ(『沈黙の艦隊』『ジパング』)原作による漫画『空母いぶき』を実写映画化!
西島秀俊、佐々木蔵之介はじめ日本映画界を代表する俳優陣が集結して贈る、超ど級のエンタテインメント大作ここに誕生!
運命の、24時間。
◎内容◎
20XX年、12月23日未明。未曾有の事態が日本を襲う。 沖ノ鳥島の西方450キロ、波留間群島初島に国籍不明の武装集団が上陸、わが国の領土が占領されたのだ。
海上自衛隊は直ちに小笠原諸島沖で訓練航海中の第5護衛隊群に出動を命じた。
その旗艦こそ、自衛隊初の航空機搭載型護衛艦《いぶき》だった。
計画段階から「専守防衛」論議の的となり国論を二分してきた《いぶき》。
艦長は、航空自衛隊出身の秋津竜太一佐。
そしてそれを補佐するのは海上自衛隊生え抜きの副長・新波歳也二佐。
現場海域へと向かう彼らを待ち受けていたのは、敵潜水艦からの突然のミサイル攻撃だった。
さらに針路上には敵の空母艦隊までもが姿を現す。
想定を越えた戦闘状態に突入していく第5護衛隊群。
政府はついに「防衛出動」を発令する。迫り来る敵戦闘機に向け、ついに迎撃ミサイルは放たれた……。
映画公式サイト
映画の公式サイトも2パターンあり。
登場人物の相関図や全体のストーリーを知るのなら、これ。
そして、映画の予告編を観て、「空母いぶき」という映画の凄さを少しでも感じるのなら、これ。
公式YouTube予告編
映画の中における戦闘に関する予告編としては、これが最高だ。
国を守る男たちの闘いの全てがある。
今回は、映画のことで終わってしまいました。次回、漫画の「空母いぶき」や他の「かわぐちかいじ」氏の漫画についても、記事を書いていくつもりです。
しかし、自衛隊と自衛官、凄いの一言だな。日本の誇るべき存在だ。
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