ワルのハードボイルド漫画登場
柳沢きみおが新しく挑戦したステージはワル、悪の世界だった。
その名は、青き炎。
氷の美貌、鋼の肉体、冷徹な知性を駆使しサクセスを追い求める19歳のハードガイ。その名は海津龍一。
青き炎第1巻
バブル全盛期、女を利用して成り上がっていく一匹狼の高校生・海津龍一。その端正なルックスとクールな性格で女生徒に人気がある彼は、
総合病院のひとり娘である内藤絵美に目をつけて接近していく……!?
青き炎第2巻
テニスサークルの合宿に出かけた海津龍一は、財閥のお嬢様・住菱久世と接近して、黒枝慶子を敵に回す。
青き炎第3巻
6つのビルのオーナーである中年女性・角田里子と結婚した海津龍一は、
事故を装って彼女を殺害!!五百億円の遺産を手に入れる。驚愕のラストを迎える完結巻!
この漫画における海津龍一という若い男のワルの武器は3つだ。
彼は、地方都市の高校生の時から、虎視眈々とその武器に磨きをかけていた。
武器は、頭脳と肉体と金の3つだ。
頭脳
鋭敏で明晰な頭脳を持ち、成績は常にトップクラス。猛勉強もして、東京の有名私立大学に合格する。
地元において、家族や友人は自分の野望に役に立たないと判断し、交流を一切絶つ。
彼の冷徹な優秀な頭脳は、その心のうちに、冷酷で邪悪な血が蠢いていた。
そして、クールな美貌の持ち主。
肉体
高校時代から、ジョギングと腕立て伏せ200回を自分に毎日課し、肉体を鍛えぬいていた。
大学生になってからも、テニスやラグビーで肉体を鍛え続ける。
龍一の体は鋼の肉体となり、女性の羨望の的になる。
下半身の強さも人並み外れている。高校3年生の時から、地元のホステス小夜子を相手に鍛えたセックス術で、資産家の令嬢を落としていく。
金
龍一は高校3年生の時に、大病院の娘をたぶらかし、廃人同様にし、手切れ金で1,000万を院長の親父からせしめる。
大学では、六本木の黒服バイトで金を稼ぐ。
そんなレベルでは金は潤沢にならないので、龍一は自分の肉体とテクニックで、女から金を取るべく逆玉を探し、女から莫大な金をせしめる。
ワルの生き方
この後から、海津龍一は、ワルとしての所業の数々をおこなう。殺人も放火も偽装結婚も、金を得るために、悪の限りを尽くす。
やくざやアンダーグランドな人間たちと交流して、自分の基盤を作っていく。
最後は銃でしか、自分を保てないところまで落ちていく。
全体像
柳沢きみお漫画初めてのワル系ハードボイルドストーリーで、当時のバブリーな雰囲気が十二分に描き出されている感じです。
柳沢きみおは、人間の欲望を、しっかり描いているのではないでしょうか?ワルというテーマの中に、人間の欲そのものが上手に描き出されています。
そうなんだよね。人間て、こういう欲望が常にどこかにあるんだよね。なので、結構、読み込んでしまいます。柳沢きみお、やはり、面白いです。
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