悪の華ー柳沢きみお論(6)

柳沢きみおは、ノワール系のハードボイルド漫画も面白いのだ。

守備範囲の広い柳沢きみおは、芸能事務所の漫画を製作した。確かに、そこには、ヤクザとクスリと暴力などの悪が背後に蠢いている。

新堂冬樹の小説と守備範囲が一致する。柳沢きみお。

新堂冬樹は、若い頃、柳沢きみおの漫画を読んでいたのではないか、とさえ、思ってしまう。

そのくらい、柳沢きみおのウマ下手絵が冴える漫画なのだ。

惡の華(1)

麻薬取引の黒幕をしていたタレントの身代わりとして、すべての罪をかぶって麻薬取締法違反で逮捕された大手芸能プロ・マネージャーの津島研一郎。しかし出所するまえにフィアンセは他の男と結婚。その男はタレントの身代わりで津島を刑務所に送った張本人のマルAプロ社長・花山だった―――。罠にハメられ愛する人を奪われた津島は、花山に勝つためあらゆる手段を使って芸能界に立ち向かう!

惡の華(2)

大手芸能プロ社長・花山に騙されて刑務所行きになり、恋人も盗られた津島研一郎。騙されたことで、無気力になってしまった津島だが、ふとしたきっかけで知り合った少女を芸能デビューさせ、芸能事務所を興したことでマネージャー魂が再燃する。一方、花山は津島が芸能プロを立ち上げたことを知り、津島のプロダクションをつぶすべく圧力をかけるが……。

惡の華(3)

マルAプロ社長花山死去のニュースに業界に衝撃が走った。
マルAプロの新社長には意外すぎる人物が就任する。
そして女たちは津島の元を去り、何もかもに嫌気が差した津島は事務所を閉め、毎日海に向かって佇む日々を送っていた。そんな津島の前にかつて見覚えのある老人が姿を現す。

惡の華(4)

津島に付きまとう男の正体が遂に発覚するがそれは津島にとって知りたくない事実であった。
一方川合には独立の話が舞い込み、マルAを辞めることに躊躇いつつも一歩を踏み出すのであった。
津島、花山、川合…自分の元を去っていく男たちに対しての苛立ちが順子を狂気に包んでいく。
順子の差し金により美奈はヤクザに狙われ廃人同然にされてしまう。
川合も同じようにヤクザに狙われ瀕死の重症を負わされてしまう。
怒りに燃える津島はヤクザの親分に夜襲をかけ、順子にも自分なりのケジメをつけに行く。
津島と順子、それぞれに一生残る傷を負うことに…

続・悪の華 闇華

悪の華は、続きまで作られた。「続・悪の華 闇華」だ。

これが、柳沢きみおのノワール系漫画の集大成だ。復讐劇。

芸能界の闇に翻弄され最愛の女であった順子と海の藻屑となった津島・・・。
津島プロの二代目社長になっていた川合は、立ち寄ったバーで津島によく似た男に出逢う…!

死んだ川合の跡を継ぎ、津島プロの三代目社長となった高山が裏で手をまわし、花井のドラマ主演の仕事や香華のグラドルとしての仕事が次々にキャンセルになっていく。高山に土下座して圧力をかけるのを止めさせようとする桐野。

桐野は極東テレビの横山から芸能界の金と女がうごめく世界には、政治家や極道などの裏の人間が絡んでいる事を教えられる。
そして香華の自殺、久美子の精神状態の悪化はどんどん進んで行き、桐野を取り巻く状況悪くなっていく一方になる…。

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